
外国で取得した免許証を日本の免許に切り替える「外免切替」制度。受験者数は年々増えており2024年の受験者数は約7万5千人で10年で約2.3倍に増えています。それに伴い外免切替を利用して免許を取得した外国人ドライバーの事故も増加しており警察庁では制度の厳格化を検討しています。外免切替の試験は知識確認、技能確認の2つの試験を行う必要がありますが、技能試験の通過率は約30パーセントとなっており、制度が厳格化されればより免許取得が困難になることが考えられるため対策と練習を行いましょう。今回は埼玉県の外免切替対策についてご紹介させていただきます。
外免切替の手続き方法
切り替え条件
①埼玉県内に住んでいること
②有効な外国の免許証を保持していいること
③外国の免許証を取得してからその国に通算して3か月以上滞在していたこと
切り替え手続き手順
※現在外免切替は希望者が多く事前審査終了後の知識確認の予約状況は約4~5か月程度となっています。切り替え手順や予約状況の詳しい情報は埼玉県警察のホームページをご覧ください。
埼玉県警察運転免許センター

技能試験会場
埼玉県の外免切替の技能試験は鴻巣市にある埼玉県警察運転免許センターのコース内で行います。路上試験はなく、コース内での技能試験に合格することができれば免許証を取得できます。上記の画像は運転免許センターのコース図で、技能試験の待合室には実際に技能試験で通行するコース順路図も掲示されているので事前に確認をしてから試験に臨むようにしましょう。
コース開放
・コース開放時間
朝: 7:45~8:15
昼: 技能試験終了時~12:45
・徒歩でのコース見学
埼玉県の運転免許センターでは徒歩でコースの見学をすることが可能です。時間は上記の通りで昼は技能試験の終了時からになるので見学時間にご注意ください。実際に車に乗り練習することはできませんが、コース順路図を参考に実際に運転している気持ちになって歩いてみましょう。試験当日は試験官の方が順路を案内してくれますが、指示を聞いてから行動すると合図や進路変更に遅れがでる可能性もあるのでコース見学をしながら順路を覚えておきましょう。
・コース見学中に確認しておくポイント!
①指示速度+障害物
外周で指示速度40キロ(速度40キロをキープ)の後すぐに障害物の対応が必要な場所があります。速度に気を取られすぎて対応が遅れないように合図を出すタイミング、障害物をよけ始めるタイミングを考えておきましょう。
②右左折
ミラー合図目視を行うタイミング、右左折時に中央または左側端に進路変更を開始する場所をイメージしておきましょう。
③徐行または一時停止場所
徐行すべき場所(狭路、見通しの悪い交差点など)や一時停止標識がある場所を確認しておきましょう。試験当日は緊張から優先判断や標識の見落としがあり得ます。
技能試験対策
コース順路図とコース見学が完了したら試験の対策をしていきましょう。ルールに従った運転はもちろんですが、運転に慣れていてつい出てしまう「癖」も試験官はよく見ています。正しい運転姿勢、運転操作ができるようにしていきましょう。
車の乗り降りと運転姿勢
車に乗る前から試験は開始しています。後方からの車や周囲に人がいないかなど安全確認を行ってから乗車するようにしましょう。車に乗車後は「本日はよろしくお願いします。」と一言挨拶できると良いです。また、試験終了時は「ありがとうございました。」と挨拶して必ず後方の安全確認をしてからドアを開けて降車しましょう。
・運転姿勢の合わせ方
①座席の調節
座席の前後は感覚で合わせるのではなくブレーキペダルを踏んで膝が軽く曲がるくらいに設定しましょう。出発後に合わせなおすことがないようにしてください。
②ルームミラー
もし初期の角度が合っていてもミラーを触って調節していることをアピールしましょう。ミラーも出発後に合わせなおすことがないようにしましょう。
③シートベルト
ねじれがないように気を付けて装着しましょう。
発進時の注意
運転準備が完了したらブレーキペダルを踏みながらエンジンをかけギアを「D」に入れサイドブレーキを解除(AT限定の場合)してから「準備ができたので出発します。」と報告し周囲の安全確認(5点確認)を行ってから発進しましょう。
安全確認と合図の時機
安全確認
安全確認は試験官が特に厳しく見ている項目です。ミラーでの確認だけでなく「目視確認」(直接振り向いて目で確認する)ことが必要になります。「安全確認が不十分」という理由で試験に不合格になってしまう方は非常に多いため何度も繰り返し練習して癖付けていきましょう。安全確認を行う場面の一例は以下の通りです。
①発進時
右後方及び周囲の確認
②後退
右後方及び左後方の確認
③巻き込み確認
左折前の左後方確認
④進路変更
変更方向の後方確認
⑤降車
降車前の後方確認
合図
合図を出すタイミングも身につけましょう「なんとなくこのあたりだろう」で出すのではなく、目的に応じて適切なタイミングで出せるようにしましょう。合図を出す時機についての一例は以下の通りです。
①発進
発進する前
②右左折
右折、左折をしようとする地点(交差点で曲がる場合はその交差点)の30メートル手前
③進路変更
進路を変えようとする時の約3秒前
※右左折前の合図と進路変更の合図が一緒になってしまわないように注意しましょう。
狭路(S字クランク)

S字クランクは車両感覚を身に着けるためのコースです。「早く通行する」「とりあえず通行できれば良い」というものではないのでポイントを押さえて通行できるようにしましょう。
①アクセルペダルは使わない
狭路内はブレーキペダルを使っての速度調節をすることが必要です。脱輪、接触しそうという場面に早く気付けるようにブレーキペダルを使用して低速で通行しましょう。
②脱輪したらすぐ停止する
脱輪をしてしまったらそのまま通行するのではなく、左右後方の安全確認をして「やり直し」行いましょう。
③ポールは接触する前に停止
ポールに接触してしまうと試験に不合格になってしまいます。接触前に停止して「切り返し」を行いましょう。
※S字クランクは一度で通行する必要はないので、危険と感じた場合は迷わず後退するようにしましょう。
まとめ
日本の外免切替は難易度が高いといわれていますが対策と練習を行えば合格することは可能です。埼玉県の運転免許センターで実際に車に乗って練習することはできませんが、ほかの教習所のコースを借りて練習を行うことは可能です。私たちは外免切替の試験対策を行っておりますので、練習をしてから試験に臨みたい!何度も試験を受けているがなかなか合格できない!という方はぜひ一度ご相談ください。

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