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教習所と運転免許試験場、免許取得方法の違い
運転免許を取得する方法は大きく分けて、指定自動車教習所(以下、指定教習所)に通う方法と、運転免許試験場で直接試験を受ける方法(一般的に「飛び込み試験」や「一発試験」と呼ばれます)の2つがあります。また、それぞれにメリットとデメリットがあります。

1. 指定教習所での運転免許取得
(教習所の運転テストは【技能検定】といいます。)
指定教習所は、各都道府県の公安委員会が指定した民間の自動車教習所です。法律で定められた時間以上の学科教習と技能教習を受け、所内の卒業検定に合格することで、運転免許試験場での技能試験が免除されます。その後、運転免許試験場で学科試験に合格すれば免許が交付されます。

※各教習所の指導員がしていると(予約取れない)卒業まで6カ月以上かかることも・・・
※適性テスト(性格診断テスト)も受けなくてはならない
教習所のメリット
♦技能検定
- 土・日・祝でも技能検定を受けることができる。
- 教習所の検定員が採点。
- 教習所は公共性の高いが民間企業なので厳しい採点ができない。※厳しすぎると生徒は入ってこない。
♦運転免許試験場での技能試験免除
- 卒業検定に合格(卒業証明書を取得)すれば、運転免許試験場での技能試験が免除される。
♦スケジュール
- 多くの教習所では、自分の都合に合わせて教習スケジュールを組むことができる。(ただ繁忙期は予約が取りにくい)
- カリキュラムが決まっているので、予定を決めやすい。
♦安心感
- 運転が下手でも最後までフォローして卒業させてくれる。(多少忖度)
- 勉強(学科)が苦手・不安な人でも、卒業させてくれる。(多少忖度)
教習所のデメリット
♦費用が高い
- 直接受験に比べて費用が高くなる。(25万円〜35万円程度)
- 運転が苦手な人は補習になる。(追加料金etc)
♦時間がかかる
- 法定の教習時間があるため、短期間での免許取得は難しい場合がある。
- 技能教習は一日にできる教習の上限がある。(法令で決められている)
♦カリキュラム
- 教習所の決められたカリキュラムに沿って学習しないといけない。
- 運転がうまくても飛び級などできない。すぐにテストを受けれない。
2. 直接受験(一発試験・飛び込み試験)
(試験場の運転のテストは【技能試験】といいます。)
直接受験は、指定教習所に通わず、自分で運転の練習や学科の勉強を行い、運転免許試験場で直接学科試験と技能試験の両方を受験する方法です。

直接受験のメリット
♦費用
- 指定教習所に通う費用がかからない。入学金などが不要。
- 必要最低限の費用で済む。(数万円程度で済む場合もある)
♦短期間で取得 ※技量と知識が必要
- 学科教習(約20時間分の講義)を受けなくてもよい。
- 運転練習は、一日にできる練習に上限なし。(法令で決められていない)
- 自信があればすぐに試験に挑戦できるため、短期間で免許を取得できる可能性がある。
- 試験を1回で合格すれば短期間での取得。
♦スケジュール
- 教習所のように決められたカリキュラムが無く、自分の都合に合わせて練習や受験ができる。
直接受験のデメリット
♦試験官が警察官
- 運転免許試験場では警察官が採点を行うため、運転技量だけでなく「道路交通法について正しく理解出来ているかを自動車の運転で採点する」ため厳しくなる傾向がある。(教習所のように忖度はない。)
- 不合格でも教習所ではないので、ほぼアドバイスはしてくれない。
♦試験回数が多くなる可能性
- 技能試験では少しのミスでも【減点】になり何度不合格になる可能性がある。
- 運転技能が「下手」または、「ちょっとできる程度」では合格できない。
- 再受験のたびに受験料がかかる。(1回数千円)
♦技能試験日
- 仕事、学校など休みがとりにくい。
- 技能試験、学科試験は平日に行われる。
どちらを選ぶべきか?
○指定教習所
- 運転初心者の方、運転に不安がある方
- ゆっくり、しっかりと学びたい方
- 技能試験の免除を受けたい方
- 費用よりも確実性と安心感を重視する方
○直接受験
- 運転経験がある方(過去に免許を失効したなど)
- 運転技術に自信がある方
- 道路交通法の知識を確実に覚える自信がある方
- 費用を抑えたい方
- 短期間での免許取得を目指したい方
- 平日に時間を取りやすい方

3. まとめ
初めて免許を取得する方(運転に自信が無い方)には、体系的な指導と技能試験免除のメリットがある指定教習所での取得をおすすめします。
一方、「過去に運転経験がある」「運転操作に自信がある」「費用を抑えたい」「短期間で取得したい」という方には直接受験も選択肢の一つとなりますが、合格には相応の準備と高い運転技能が求められることを理解しておく必要があります。

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