お子様の送迎の為に
今回ご紹介するお客様は港区にお住まいの20代の女性のお客様です。
免許を取得後ほとんど運転はされてこなかったそうなのですが、いつもお子様の保育園への送迎は旦那様の運転かタクシーで行かれていたということで、自分の運転で行けるようになろう!と決心されたそうです。送迎以外では車に乗ることはないだろうということで、ご自宅と保育園の往復をメインに講習を行っていきます。
講習1日目
150分×4日間のスタンダードコースの1日目は教習車で行うことにしました。ご自宅のマイカーはとても大きいため恐怖心が強く、カーシェアリングを利用して送迎することになると思うとのことだったので、初回は教習車、次回以降はカーシェアリングを利用して講習を行っていきます。
まずは感覚を思い出すために直進走行を行っていきます。久々の運転になると車体の感覚がいまいちつかめず左右どちらかに寄ってしまう方が多いのですが、お客様は右に寄ってしまう傾向があるようでした。右寄り、つまり中央線側に寄ってしまうと対向車との接触の危険性もありますので注意しましょう。右寄りになってしまう理由としては様々ありますが、縁石やガードレールなどとの接触に恐怖を感じている方が多いです。また、目線の移動がうまくとれていない場合やハンドルを持つ手に力が入ってしまっていることも考えられます。ここでは右寄り走行になってしまう方の対策をご紹介します。
右寄り走行対策チェックポイント
①縁石やガードレールなどが怖い場合
車内からの見え方は、実際よりもかなり狭く感じます。これは「死角」という見えない部分が大きく影響していて、この見えない部分への恐怖心が原因で右に寄ってしまう場合があります。そんな時は、見える部分で判断ができるようにしていきましょう。わかりやすいものとしてはサイドミラーです。左右のミラーを見て自分の車体がどちらに寄ってしまっているのかということを理解できると、左側の立体物への恐怖心も減っていきます。しかし、ミラーを見続けてしまうと前方不注意となってしまい危険です。慣れていないうちは赤信号などで停止した際に確認をして感覚を掴んでいきましょう。
②目線の移動がうまく取れていない場合
ぺーパードライバーの方の特徴として、「危ない」「怖い」と思ったところを見続けてしまう方が多いです。もちろん危険を早めに見つけることはとても大切なことなのですが、人は見ている方向に寄って行ってしまう習性があるので、ぶつかりそうだからと対向車やトンネル内での壁等を見続けてしまうとどんどんそちらに近づいてしまいます。また一点を見続けてしまうと視界が狭くなりその他の状況をとらえられなくなってしまう危険もあるため、運転中は目線をできる限り散らして広く見れるようにしていきましょう。
③ハンドルを持つ手に力が入ってる場合
長期間運転をしていないと緊張や恐怖からハンドルを持つ手に自然と力が入ってしまいます。しかし、力が入ってしまうと車をうまくコントロールすることができません。子どものころ自転車に乗る練習をしてふらふらしてしまった経験のある方はいませんか?あれは手に力が入ってしまって左右のバランスが取れないことが原因のひとつになります。車の運転も一緒でハンドルの微調節ができなくなってしまい結果ふらつきや片寄り走行に繋がってしまいます。最初は緊張から力が入ってしまうのはしょうがないですが、意識をしてまるで自転車のハンドルを動かしているような力加減で操作できると直進走行も安定してきます。
講習2,3日目
運転や車両感覚が取れてきたということで、2,3日目はカーシェアリングの車を使い講習を行うことにしました。最近都内でもよく見かけるようになり、アプリ一つで簡単に借りることができるのでとても便利ですよね。実際今回のお客様の他にも、講習を終えた後にカーシェアリングを使用して運転しようと考えている方はとても増えています。カーシェアリングには便利な反面、気を付けなければあらないところもあるのでご紹介します。
①車の大きさを確認する
軽自動車から大きい車まで借りることができるので幅広く選択することができますが、なにも気にせずに借りてしまうと車が大きすぎて運転が怖くなってしまう可能性もあります。借りる前に一度下見をしにいくことも考えましょう。
②駐車スペースを確認する
場所によっては駐車スペースが壁ギリギリになっていることもあります。狭いスペースでは駐車の難易度もあがるので借りる場所には注意しましょう。
③ガソリンの残量に注意する
カーシェアリングはガソリンを満タンにしなくても返却ができるため借りる前に残量を確認するようにしましょう。
講習4日目に向けて
講習2,3日目でだいぶ感覚を掴まれてきたということで、4日目はもともとご予定になかった自家用車での講習を行うことにしました。とても大きい車なので不安はあると思いますが、もし運転ができるようになれば自家用車でもお子さんの送迎ができるようになるのでラストの講習も頑張りましょう!
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