運転に向いている人の能力7選 ペーパードライバーに限らず欠かせないこと

運転向いている

これからペーパードライバーを卒業したい、克服したいと思っていると、気になるのは
「自分は運転に向いているんだろうか?」「運転に向いた能力ある?」
ということですよね。
「運動神経がないから運転に向いていないかも…」
と心配になっている方も中にはいらっしゃるかもしれません。

たしかに、運動神経と車の運転にはある程度の相関関係があるというデータも見かけますが、車の運転には他にも必要な能力がたくさんあります。

でも、ペーパードライバーの方々は、安心してください。なにしろ、すでに運転免許を持っているのですから、基本的能力は持っているということです。
そこで今回は、その能力についてと、その中でも交通事故を起こさないため車の運転にはかかせない能力について7つ、お伝えしたいと思います。
この7つの能力がある程度以上備わっている人が「運転に向いている」と、一般的には言えます。

目次

運転に向いている人の7つの能力とは?

運転 頭脳
運転に向いている能力とは?

運転に向いている人とは、次にあげる7つの能力を持っている人と言えます。

①集中力がある
②視野が広い
③動体視力が良い
④認知能力が高い
⑤認知した後の状況判断が的確
⑥状況判断した後の操作がスムーズに行える
⑦危険予知を行える

これらの7つの能力をある程度以上持っている人が運転に向いている人といえるでしょう。

では、その能力とは何か、そしてその理由について1つずつ説明していきます。

運転に向いている人の能力① 集中力

運転に向いている人の能力で一番大切なのは、「集中力」です。
その理由は、交通事故を起こした人の統計データによると、「脇見運転の割合が多い」という結果が出ているからです。脇見運転を頻繁にしてしまうのは「集中力」が足りないからで、「集中力」が足りないと交通事故を起こす可能性が高くなってしまいます。

出典財団法人 交通事故総合分析センター『あなたの運転免許を見つめて下さい「運転経験と事故・違反」』の統計データ

交通事故総合分析センターの統計データから、以下の「運転経過年数別法令違反の構成率」のグラフを見てみましょう。

事故データ
脇見運転の構成率が多い(免許経過年数別法令違反の構成率)

赤枠にあるように、「脇見運転」で交通事故を起こした人の構成率がおおむね15%~20%以上ですが、このグラフからわかることは、

①免許をとってから経過年数が1年未満のドライバーの脇見運転の構成率は20%以上で、一番多い
②免許を取ってから経過年数が多くなるにつれ、徐々に脇見運転の構成率は低くなる。
③免許を取ってから経過年数が10年以上のベテランドライバーにおいては、脇見運転の構成率が15%ほどにまで大きく減少している。

つまり、運転免許をとってから1年未満の運転未熟者において、「脇見運転」が原因の交通事故が20%以上と高くなっています。
現在、高齢者の事故率が高いことが問題とされていますが、実は10代、20代の事故率は80歳以上の運転者よりも高い状態なのです。この若年層と高齢者の事故率の高さは、「集中力欠如」に関連していると考えざるを得ません。

ということは、運転継続年数が低いペーパードライバーも同様であると考えられます。
ペーパードライバーは「脇見運転」をしないように注意して、「集中力」を保つことが肝要だということが理解できます。
高齢者はすべての能力の衰えからくるものですが、若者の集中力は「気持ち」「訓練」などで補える可能性が高いのです。つまり、「免許取り立て」の初心者にこそ対策が必要であるといえる状態です。

集中力を高める」、それが交通事故を防いで、安全運転が可能になります。

運転に向いている人の能力② 視野が広い

東京湾岸線
目線を遠くに置くと視野を広くできる

一般的に、視野を広くして運転している人は運転が上手と言われ、運転に向いている人です。
逆に、運転している時は前を走るクルマだけ見ていれば良いと思っている人は、運転に向いているとは言えません。

視野を広くして左右を認識できていると、わき道から飛び出してくるかもしれない車や歩行者などが原因の事故を防ぐことができます。
合わせて、前だけでなく、バックミラーやサイドミラーで後ろを見て、周りを走っている車の挙動を認識できていると、追突事故を防いだり、車線変更時の事故も防ぐことができます。

視野が広い人が運転に向いている理由は、このように周囲を認知することによって安全運転が可能になるからです。周囲を「認知」することがいかに大切なのかは後述します。

視野を広くするコツは、前車など自車のすぐ近くではなく、目線を遠くに置くことです。(注視とは違います。)

少なくとも前車の2~3台くらい前に目線を置いておくと、おのずと視野、視界が広くなるので、ペーパードライバーや初心者は練習して慣れましょう。
ちなみに、ベテランドライバーはもっと前方を「ぼ~っと」見ています。
これがコツです。

運転に向いている人の能力③ 動体視力

動体視力とは、単純に動いているものを見る力というわけではありません。動いているものが何かを認識し、それに対して反応する能力です。

例えば、運転していると、こんなことがあります。
・前を走っているクルマが急に停止する。
・わき道から車やバイク、自転車、歩行者が飛び出してくる。(動物の場合もある)

こんな時にそれが何かを認識し、それに対応して咄嗟にブレーキを踏んだり、ハンドルで回避したりして反応できる動体視力を持ち合わせている人が、運転に向いていると言えます。
これを一般的には、運動神経とか反射神経などという場合もありますね。

逆に動体視力が鈍いと、動いているものが何かを認識できない、認識できても反応できないことにより、交通事故に至る可能性が高くなります。高齢者の場合、動体視力において年齢による能力低下がみられます。

また、自車は動いているのですから、止まっている標識などを確実に認識できることも動体視力と位置づけられることもあります。認識できていないと、一瞬で通り過ぎてしまいますからね。
ですから、現在の高齢者講習では、免許証更新期間の満了日における満年齢が70歳以上の人が対象となる講習では「運転適性検査」として「動体視力検査」が実施されています。
このことからも、動体視力が運転に不可欠な能力とされていることが分かります。

動体視力の衰えを補うコツは「急がないこと」、つまりスピードを出さないことです。

特に、高齢者が自覚すべきですが、ペーパードライバーや初心者も運転技量が低いことを補うためにもスピードを出さないことが必要となります。能力に応じて注意すれば、事故率は低くなるのです。

運転に向いている人の能力④ 認知能力

ここまでお伝えした運転に向いている人の能力の「視野が広い」こと、「動体視力」も認知能力の1つと言えます。
けれど、車の運転には人間が持っているそのほかのあらゆる認知能力が必要です。

上記のような視覚だけでなく聴覚も必要ですし、その他のいわゆる五感を必要とする場面もあります。
例えば、周囲にいる車の運転者や歩行者などの顔色や動向をみて、この人は車線変更しようとしているから気を付けよう、こっちの人は道路を渡ろうとしているから気を付けようなどと感覚的に認知することができます。

車ミラー確認
バックミラーも見て認知

ベテランのタクシー運転手は、バックミラー(ルームミラー)を見る回数が一般ドライバーの何倍も多いと言われます。それは、周囲の状況をできるだけ認知しようとしているからです。
周囲の状況を認知できていれば、五感を使って危険予知をして、交通事故を未然に防ぐことができます。危険予知については後述します。
バックミラーを見る回数が多いということは、情報処理能力も含めた認知能力が高いということにもつながります。

現在このような能力がないと自己判断で思っていても、適切なアドバイスによって改善し、毎日運転することによって慣れていくことが可能です。
経験豊富なインストラクターが在籍するペーパードライバー講習で、自分の弱点を知って、適切なレッスンを受けると、「実は自分が運転に向いた人」だったということもあります。
ぜひ、FDS東京のペーパードライバー講習を受けてみてください!

運転に向いている人の能力⑤ 状況判断が的確

④の認知能力が高いことが必要ですが、その後のことも大切です。認知しただけでは何にもなりませんから、その後の状況判断が的確でなければなりません。
例えば、受験勉強をたくさんして覚えた知識が豊富にあっても、その知識を、変化し続ける社会でその場その場の状況に応じて有効に使えなければ意味がないことと同様です。

道路状況は常に様子が変化しています。④で認知した事柄がどのように推移しそうなのか的確に状況判断することが、運転には必要です。状況判断が的確であれば、交通事故を防ぐことが可能です。

例えば、信号は青・黄・赤と様子が変化します。黄色と認知した場合、あなたはどのように状況判断しますか?

黄色信号は、そもそも「注意して進行」ではなく、道交法上は「停止位置を越えて進行してはならない」となっています。よく覚えておきましょう。

しかし、実際の道路では、黄色信号で進行する車が多数います。そういった時に、「停止位置を超えて進行」せずにブレーキを踏んだ場合、状況判断はどうなるでしょうか?

認知能力のあるドライバーは、黄色信号になる前に、後続車がいるか、どんな運転をしているかをバックミラーをちゃんと見て認知しています。そして、車間距離が詰まっている場合、ブレーキを踏んだら追突の危険があることを状況判断しています。

ですから、黄色信号になっても、ブレーキを踏まずに進行します。
実はこれは、法律違反にはなりません。
それは、法律には次のような但し書きがあるからです。
【ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。】

つまり、黄色信号であっても、ブレーキを踏んで追突事故に至ってしまっては法律の意味がなくなってしまうので、事故防止の目的があれば黄色信号を進行するのはやむを得ないとなっているのです。

この他にも、車の運転をする場合にはさまざまな状況判断が必要で、それが的確な判断であると、運転に向いている人であると言えるでしょう。つまり「運転者は周囲の状況に配慮できる人である」ことが必要不可欠なのです。

自分のことだけでなく周囲のことを考えることができれば、交通事故を防ぐことが可能です。

運転に向いている人の能力⑥ 運転操作がスムーズに行える

さて、④の認知、⑤の状況判断ができたとしても、車の運転はここで終わりません。
状況判断を的確にした後、それに応じた運転操作がスムーズに行える能力があれば、運転に向いた人と言えるでしょう。万が一の場合でも、スムーズにブレーキが踏んで車を停止させたり、ハンドル操作を行って回避行動ができたりして、交通事故を防ぐことが可能だからです。

⑤の状況判断で例にあげた「黄色信号だった時」、後続車が車間距離を詰めて走っていた場合はそのまま進行しますが、車間距離が空いている場合あるいは後続車がいなかった場合にはスムーズにブレーキ操作を行えなければなりません。

「これは当たり前だよ」「スムーズにブレーキ操作をするなんて簡単」と思うかもしれませんが、上記の場合に、もしあなたが後続車だったらどうですか?
前車が黄色信号で律儀に停止した場合、スムーズにブレーキ操作ができる自信がありますか?

ここで、以下の統計データのグラフ「経験したヒヤリハットの内容(複数回答あり)」を見てみましょう。

ヒヤリハットデータ
経験したヒヤリハットの内容は、「追突しそうになった」が一番多い

出典:Hondaが新「N-WGN」発売に合わせ、全国のドライバー1,200人を対象に「クルマと移動に関する調査」を実施(PR Wire)

間接的で分かりにくいかもしれませんが、上グラフのようにアンケート対象の全国1200人のドライバーがヒヤリハット体験した中で、半数以上の人が

「追突しそうになった」

と答えています。

つまり、あわてて急ブレーキを踏んだと思われる経験がかなり多いと想像できます。
この方たちはブレーキを踏むことができた、あるいは最近では運転支援装置が働いたため、追突事故を防げた可能性があります。

しかし一方で、運転支援装置のついていない車を運転していてブレーキ操作をスムーズに行えなかったら、追突事故に遭遇した可能性も高いのです。
ですから、運転支援装置が装備された車を運転するのがベストですが、運転支援装置もまだ完全ではありませんので、まだまだ運転操作がスムーズに行える能力がある方が、運転に向いている人と言えるでしょう。

この「運転操作がスムーズに行える能力」には、次の能力「⑦危険予知を行える(かもしれない運転)」が密接に関係しています。

運転に向いている人の能力⑦ 危険予知を行える

そして最後となりますが、運転に向いている人の能力として持っていた方がベストであるのが、「危険予知を行える」能力です。

上記④の認知、⑤の状況判断、⑥のスムーズな操作のサイクルによって、車の運転は成り立っているのですが、それができたとしても人間の能力には限りがあるので、認知だけに頼る、例えば実際に見てからでは遅い場合もあり、交通事故に至る可能性が高くなります

そこで役に立つのが危険予知能力です。
簡単に言うと、「かもしれない運転」をするということです。

子供事故
子供が飛び出してくる「かもしれない運転」

「かもしれない運転」とは、「前の車が急に停まるかもしれない」「わき道から飛び出しがあるかもしれない」「横断歩道を自転車が走って横切るかもしれない」「ここでスピードを出し過ぎたら危険かもしれない」などと危険予知が行える運転です。交通事故を回避できる可能性が高くなります。

予知とは、文字通り「あらかじめ知っておく」ことです。危険予知が行えると、心の準備と認知・状況判断・スムーズな操作への準備も可能となり、万が一の場合でも交通事故を回避できることになります。

その逆に、いつも「だろう運転」をしている人は危険予知ができず、運転には向いていない人です。

「対向車は来ないだろう」「歩行者や自転車は来ないだろう」「前車はスムーズにいってくれるだろう」と思い込んでいると、万が一思っていることと逆のことが起きたら、咄嗟に④の認知、⑤の状況判断、⑥のスムーズな操作ができずに交通事故を起こす可能性が高くなってしまうのです。

運転に向いている人の能力7選  ペーパードライバーに限らず欠かせない:まとめ

以上、運転に向いている人の能力7選をピックアップしてみました。運転に向いている人の能力7つは、それぞれ密接に相関関係があり、すべて安全運転に必要な欠かせない能力であることは覚えておいてください。

特に、①の集中力は他の6つの能力を有効にするため、そして交通事故を防ぐためにどうしても必要な能力です。
②視野の広さ③動体視力については、訓練やコツによっても能力を高めることができます。しかし、生まれつきや老化によって劣る場合もあるため、不安な場合は専門の医師に相談してみましょう。
④認知、⑤状況判断、⑥スムーズな運転操作、⑦危険予知の能力については、運転に対する慣れによってどんどん向上してきます。

でも、運転継続年数が少ないペーパードライバーの方は、運転の基本から忘れている場合が多いです。④認知、⑤状況判断、⑥スムーズな運転操作、⑦危険予知の能力について再認識するためにも、ぜひ、FDS東京のペーパードライバー講習で一度身につけてください。
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